11☆
初めて自分の作品を公の場に晒したのが、2001年12月に参加したKTSナマイキVOICEの第1回アートマーケット。その1年後、2002年の11月に僕は当時勤めていた企業を辞めてアーティストとしての人生をスタートさせました。
今年は創作活動を生業にしてちょうど10年目でした。

路上の似顔絵描きから始まった僕のアーティスト人生は、様々な出会い、経験を経て今は舞台や地域を創るようになりました。

この10年。特に最初の数年はとにかく貧しくて苦しかったです。似顔絵も妙にこだわりがあって、1,000円の似顔絵にかなり良い紙、良い色鉛筆を使っていたので儲けは1枚700円くらい。天文館に1日中いても1〜2人くらいしか描かない事なんてざらだったので、1日の平均的な売り上げは1600円くらい?30日出ても1ヶ月5万円程度。そこから家賃、光熱費、携帯代を引くと、1万円も残らない。お酒なんて買える訳も無く、食事はもっぱら素パスタ。「感性が鈍るから」との理由でバイトは一切していなかったです。
本当に貧しくて苦しくて、経済的にも精神的にも文化的にも非常に貧しかった時期だったと思います。

そんな生活を送っていても、少しお金に余裕ができたら生地を買ってきて、実家から奪ったミシンを使って夜に服を作っていました。
鹿児島の若手作家10人が集まって企画開催したTOIRO展。その中で僕はファッションショーをしようと思ったからです。ショーをしようと思った理由は、他のメンバーが平面作品ばかりだったので、それじゃつまらないと思い、それなら僕は自分の作った服でファッションショーをしようと考えたからでした。
その衣服制作が思いのほか自分に合っていて、続けるうちに少しずつオーダー等をいただけるようになりました。そして、もともとショーをする為に始めた衣服作りだったので、やはり作品中心はパフォーマンス。衣服を使ったパフォーマンスでも少しずつ収入を得られる様になってきました。

そして2006年3月。初めて自分で企画して行ったのが舞台作品PASSION SHOW「半分男とZOO」。全く知識の無い状態で始めた初めての舞台、入場料金をいただく初めての作品、多くの方に創作を手伝ってもらわなければ成り立たなかった事。
ストレスで血便を出しながら創作を続けていましたが、この作品をきっかけとなり、自身の作品の創作・表現の過程で多くの人と関わりを持てる様になりました。


2006年の夏。知人の紹介で吹上町野首地区にアトリエを構える事となりました。
この吹上に来れた事はもしかすると僕の人生で一番大きな出来事になるかもしれません。
2008年から始めたワンダーマップを通して、地域の人々と深く関わる様になりました。地域の人々と共に活動する事で、僕のアーティストとしての方向性、人間としての成長、社会を自身の事として深く考える事の大切さ、etc…。
様々な事をこの吹上で得る事ができました。
経済的にはやはり貧しいでしたが、精神的、文化的には非常に豊かになったと思います。

しかし、アーティストとして少しずつ名前が売れ、作品の質も上がり、企画の評判もよくなるにつれて、それに反比例して僕の創作に対する「好き」という気持ちは失われていきました。仕事として創作をするという責任。多くの人を巻き込む形になるので「気持ちが乗らないから」なんて個人的な理由で創作をしないわけにはいかない。自身を「芸術の奴隷」と思い込み、使命感でもない、アートに尽くす・従属する意識でとにかくやらなければいけない。その思いがどんどん強くなっていきました。
日に日に強まっていくその意識は何をしていても消える事はなかったので、それを受け入れ、消化する事でなんとか保っていました。

「こうしなければならない(こうあらねばならない)」
期限・時間を守らなければならない。社会のルールを守り、人に迷惑をかけてはならない。約束は守らなければならない。アーティストこそ人間性を大切にしなくてはならない。アーティストはアートで生計を立てなければならない。etc…。
沢山の「こうあらねばならない」という意識が作品をも侵していました。
作品は簡単に壊れてはならない。他人に危害を加えてはならない。丁寧に作らなければならない。

それを壊したかった。

創作活動10年目を迎えた最初の作品は「浜女」
吹上浜の砂でドレスを創りました。
1月の吹上浜。
極寒。
モデルさんガクブル。カメラマン無言。

2月。ワンダーマップで1トンの油粘土を使ってドレスの造形。
何度も崩れる。
モデルさんが着るのにも重労働。
脱ぐとき崩れる。
毎日造形しては崩すの繰り返し。

創造→破壊の繰り返し。
同じ素材を使うのに毎回違う作品が仕上がり、新しい発見がある。
創作をする楽しさを少しずつ取り戻していました。

5月。PASSION SHOW「DRESS」の方向性が決まる。

8月〜10月
毎週のように油粘土、小麦粉、蝋、紙、砂糖を素材としたドレスの造形練習。

とにかく造形する事が楽しい。
僕は芸術を好きだという気持ちを取り戻しました。


2002年11月の何日から路上に出始めたのかは覚えておりませんが、そろそろ11年目を迎える(迎えた?)と思います。
この新しい一歩を「芸術が好きだ」という気持ちで迎える事ができた事は幸せな事だと思います。

今後も苦しい事の方が多いと思いますが、この気持ちを大切に。これからの10年はアーティストとしての名前が売れ、作品の質が上がり、企画の評判が上がるにつれ、それに比例してどんどんアートが好きになる創作を行いたいです。


まずは12月の「吹コン・のくび」
そして来年2月の「FUKIAGE WANDER MAP 2013」
この二つを成功させて、春くらいを目処に東京進出を試みます!

今後とも応援宜しくお願いいたしますm(_ _)m

JUGEMテーマ:日記・一般


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