創作活動のテーマ
僕は「構造的」な服を創りたいと日々考えているのだが、どうしても「装飾的」な服を作ってしまう。

装飾的な服は世の中に溢れる程あるので、そこでオリジナリティを出すのは難しいうえ、結局は無難なモノが求められている。

「構造的」な服とは根本的に何かが「違う」のだ。


服の構造はいたってシンプルで、基本的には面と穴だと僕は考えている。シャツは穴4つ、パンツは穴3つ、スカートは穴2つ。
構造的な作品を創るための試行錯誤として、無意識に僕は衣服の「穴」を必要以上に増やしているのかもしれない。
また、面を構成する部分に線を集合させる手法も最近はよくするのだが、装飾的域を抜けきれない。

数年前、「着る過程を魅せる服」をコンセプトに何点か作品を制作した。オールファスナーのワンピース、結束バンドのドレス、逆お代官様シャツ、カードリングで繋ぐ服etc…。

これらの服はショー用に制作したもので、コンセプトの通りその服を着る(着せる)過程を第三者に楽しんでもらう事を第一においてある。その為、服の構造も面白いものが多い。これには僕の求める「構造的」な作品のヒントが隠されている気がする。
しかし、同じコンセプトで自分用に制作したモノは、着るのにやたら時間がかかってしまったり、1人では着れなかったり、着た後はそこまでおもしろくなかったりと実際着るには問題が多く、じょじょに着る機会が少なくなり、今では全く着なくなってしまった。
そこを上手く改良できたらかなり面白い作品になるだろう。


現代衣服(洋服)の構造はほぼ完成形と言っても良いだろう。これ以上正しい進化をするためには、もはや構造以外の部分を追求するしか無いのかもしれない。
「構造的」作品を追い求める事は、完成形から離れていく行為でもあり、ただの屁理屈ともとれるだろう。しかし0を意識してそこから構造を創り上げていく行為の中のどこかで、意図的に進化の道を
ずらすことでもう1つの完成形、つまりスタンダードを生み出す事が出来るかもしれない。

奇抜で、アバンギャルドな事をしていても、目指すのはスタンダードなのである。


「着る過程を魅せる服」の様に、おもしろい目的意識をもった作品は新しい進化の完成形を目指すにあたって大きな柱になるに違いない。「歩く姿を魅せる服」「ジャンプするのが楽しくなる服」etc

最近は「楽しんでもらう」「魅せる」事に捕われ過ぎて、自分の中の大きな柱が無かった様な気がする。

「TAROT」用の作品のデザイン画は完成していたのだが、これを機に大幅にデザインしなおそうと思う。1点1点に衣服としての意味を持たせよう。

「隠者」なら「素敵に隠れる為の服」、「月」なら「美しくお月見する為の服」もしくは「餅つきを美しく魅せる為の服」みたいな感じで…。


ただ、この衣服としての意味を第三者に強制する必要はない。完成したものは今まで通り「コンセプトは無い」で良い気がする。あとは鑑賞者がモノを見てイメージを膨らましてくれれば良い。(与えられたモノを与えられた通りに処理するのが好きな人も多いのだが…)ちなみにショーのコンセプトはと「とにかく楽しめるものを」

「TAROT」では23通りのコンセプトを持った服を制作することになる。これは別の進化の可能性を探るうえでかなり大きな力になるだろう。


スタンダードを創る。僕の人生を通した創作活動のテーマである。
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